ルネの周りの人たちが面白すぎヒートxヒート


成田良悟バッカーノ!1934 娑婆編―Alice In Jails (電撃文庫)メディアワークス,2006


1934は上上下の3巻構成らしく、これは上の二冊目。前巻は刑務所でしっとりとバカ騒ぎが行われていましたが、今回は遠く離れたシカゴで爆弾が炸裂するなど景気のいいバカ騒ぎが行われています。
どんな言葉も大仰な言い方しかしない詩人とか美人のカポエラ使いとか奇人変人の集団が動き出し、いつも躁状態で一人しゃべりまくりつつ物を壊すのが大好きなグラハムもいるし、いつもは表舞台にあまり出てこない情報屋のコンビも何気に戦場にいるなど、前巻と違って新キャラも多くバッカーノらしい酒臭さがプンプンしますね。
ルネを筆頭とした変態白衣集団のネブラも本格的に暗躍し始めるけど、緊張感のなさ具合に笑っちゃいます。脱げコールしてる間に撃っちゃうとかあり得ないし。1933で戦いを繰り広げていたクリスも再登場して、マフィアの孫との妙な友人関係を築いていたりしてます。異端者同士の対決も面白いな〜。まあ、類は友を呼ぶというやつか。こんなみょうちきりんな出来事があっても世界は回ってるんだから驚き。
不死人ばかりだったので考えもしなかったびっくりな情報も語られるし、1931を彷彿とさせる終わり方やな〜。前回と今回の結末は次の完結編で書かれるようです。小物はすでに戦力外通告を受けているので、次回はどんなぶつかり合い、化かしあいがあるのか楽しみですよ。あのバカップルの行方もね。
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