わりと妄想入ってますシリアスxラブ


高橋弥七郎灼眼のシャナS (電撃文庫)メディアワークス,2006   著者検索類似検索


アニメ化も果たした好調なシャナシリーズの短編集。マージョリーさんがニューヨークを舞台に暴れ回る「マイルストーン」と、吉田さんの誕生日パーティにおける騒動「セレモニー」そして、チェルノボーグの久しぶりの登場「キープセイク」の三篇が収録されています。
マイルストーン」は某紅世の王を相手にしたマージョリーさんの乱暴っぷりにほれるのもいいですが、変なフレイムヘイズであるユーリィの動きがよかった。間違っているとマージョリーさんに言われながらも突き進む姿勢は、現在の佐藤とか田中に近いかも。マージョリーさんの佐藤&田中ペアの覚悟への接し方にはこれが影響しているのかな。
セレモニー」誕生日パーティということで、日常側の話。吉田さんやシャナは言うに及ばず、吉田さんの弟(+マージョリーさん)なんかの思惑などが交錯します。シャナの人間性における微妙な成長なんかも見られて、この本の中ではわりとキーポイント的な話。池君の黒化のお膳立ても整いつつありますしね。果たして池君は、悠二たちと戦闘し負けることで吉田さんを日常側に戻すのか。それとも意外に殉死することで悠二たちの覚悟を深める役回りなのか。気になります。
キープセイク」過去を扱った番外編で登場した九咳天秤が登場しており懐かしいです。既にいない人物たちの話を読めただけで十分によかった。悠二たちにはないかっこ良さを持ってますし。というわけで、花を絡めたチェルノボーグの話でした。
忘れてましたが、二回目の登場となる質問コーナー「狩人のフリアグネ」も最後にありました。ほんと愛されてるなこのお二人は。