◆ 杉に会いに飛んだ一日目

というわけで、十一時発の飛行機に乗って屋久島に向かったわけですが、セントレアに行くまでにすでに事件が。まず、折りたたみを持ってくるの忘れたり、ダイアの乱れで電車が予定していた時間に着かなかったり、トレッキングシューズは中敷の間から接着剤がにじみ出ていたりと散々。私の心の中まで雨模様でした。
一度鹿児島空港に降り立ってきんつばを購入したあと、五十人程度の飛行機でいざ屋久島へ。預けた荷物の受け取りが手渡しで行われる飛行場を、始めて体験したような。
飛行場を出てバスに乗ろうとすると、五分後に到着予定と書いてあったので安心しました。でも、予定表をよく見ると一時間に一本程度しか走っていません。最終便間近だったためか、バスにはほとんど人は乗ってきませんでした。三、四人くらいかな。バスの利用度は低いのかも。
交通の足に危機感を抱きつつ五十分程度走ると、三日間お世話になる宿マリンブルー付近のバス停に到着。そこから荷物を引っ張りつつ歩いたんですが、歩道がない。車がすぐ隣を通っていきます。まあ車自体もあまり走ってなかったのが救いでしょうか。
お宿までは一本道なのになかなか見えてこないなと思っていたら、木に隠れていました。つか正直、見た瞬間はびびった。ホテルイメージからはほど遠く……。期待と不安の両方を持ってホテルに入ると、おじちゃんからオフシーズンとはいえ、「ツインとダブルのどちらがいいですか?」と言われ……部屋を選べるほど人もおらず。交通の便もいいとは言えないし……。宿選びを失敗したかと迷いもしました。
しかし!!! 部屋に入ってその心配は消えました。なぜなら、部屋を一歩出ると素敵な眺めが広がっていたから。

人もほとんどおらず、さながらプライベートビーチ。すでにバスでの移動は無理だったので、裏にあるこのいなか浜でのんびりしてました。ぼーと海を眺めてるだけってのもおつですな。夕食はカニにエビに魚にと豊富な品揃え。おばちゃんも親しみやすく、ここにしてよかったと思えましたよ。