小説

ねたあとに

長嶋有『ねたあとに (朝日文庫)』朝日新聞出版,2012 長嶋有さんの作品感想大人が山小屋でくだらない遊びをして夜を過ごすだけの話。ドンジャラの牌を使って遊びを作り出した子供の頃とか思い出して、懐かしい気分にもなりましたよ。 この小説が好きな人にお…

葉桜

橋本紡『葉桜』集英社,2011 橋本紡さんの作品感想 書道教室に通う女子高生のお話。いつもよりエンタメ分少なめ。言葉や行動で人物の気持ちを表現するより、風景描写で臭わせてる部分が多い印象からかな?「さくら」とかと似てるかな〜。 この小説が好きな人…

猫物語 (白)

西尾維新『猫物語 (白) (講談社BOX)』講談社,2010 シリーズ感想 西尾維新さんの作品感想 阿良々木ではなく翼の語りがお茶目さをアピールするシリーズ7巻目。このネコ缶、巻からセカンドシーズンの始まりだそうです失礼かみまみた。 真面目にとぼける翼がか…

夜行観覧車

湊かなえ『夜行観覧車』双葉社,2010 湊かなえさんの作品感想 娘の癇癪に耐えつつ高級住宅街に住む遠藤家と、周囲からうらやましがられる家族だったのに殺人事件が起こった高橋家の両家の視点で描かれる物語。 なぜ殺人事件が起きたのか考えさせられつつ、じ…

夢の上

多崎礼『夢の上〈1〉翠輝晶・蒼輝晶 (C・NOVELSファンタジア)』中央公論新社,2010 多崎礼さんの作品感想 激動の時代を生きた人々のそれぞれの夢を追体験できる物語。 最初は地方の領主の娘として過ごすアイナの物語。実直すぎて女性の扱いが苦手で、ほほえま…

宵山万華鏡

森見登美彦『宵山万華鏡』集英社,2009 森見登美彦さんの作品感想 祇園祭を舞台にした物語。表紙のカラフルな表紙とお祭りというキーワードから、楽しい話かと思いきや幻想的で怖い京都も描かれています。色んな視点が楽しめますよ。 学生時代の不思議な友人…

零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係

西尾維新『零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係 (講談社ノベルス)』講談社,2010 シリーズ感想 西尾維新さんの作品感想 「謝るの遅くなって、ごめん」最強の請負人がやたら萌えキャラ化してますね。そんなわけで戯言シリーズ最終巻の一つ。 西尾さんっぽいと…

19―ナインティーン

『19―ナインティーン (メディアワークス文庫)』アスキーメディアワークス,2010 綾崎隼さんの作品感想 紅玉いづきさんの作品感想 柴村仁さんの作品感想 橋本紡さんの作品感想 入間人間さんの作品感想 19歳をテーマにした作品集。最初は時間をループするとい…

はなうた日和

山本幸久『はなうた日和 (集英社文庫)』集英社,2008 山本幸久さんの作品感想 いいことばかりじゃないけれども、はなうたを歌いたくなるような気分になれる短編集。各話にリンクした世界観もあり統一感もあります。 別の家庭を持っている実の父親に会いに行き…

シアター!〈2〉

有川浩『シアター!〈2〉 (メディアワークス文庫)』アスキーメディアワークス,2011 シリーズ感想 有川浩さんの作品感想 グッズ販売の内容を考えたり、掲示板に荒らしが出現したりと壁に当たりながらも、300万を稼ぐために奮闘する劇団のシリーズ2巻目。 …

4 Girls

柴村仁『4 Girls (メディアワークス文庫)』アスキーメディアワークス,2011 柴村仁さんの作品感想 4つの短編が収録されています。全部女の子視点かと思いきや、そういうわけではありませんでした。 高校生・黒部と意中の女の子・成瀬さんの、学校を抜け出し…

ふたりの距離の概算

米澤穂信『ふたりの距離の概算』角川書店,2010 シリーズ感想 米澤穂信さんの作品感想 古典部に新入部員・大日向が入り込んでくるものの、突然入部しないと宣言する話。原因が千反田にあるようなので、理由を探り絡まった糸を解きほぐそうと、省エネ志向のホ…

猫物語 (黒)

西尾維新『猫物語 (黒) (講談社BOX)』講談社,2010 シリーズ感想 西尾維新さんの作品感想 阿良々木と月火ちゃんの兄妹でのピロートークで幕を明けるシリーズ6巻目。数ページに渡りパンツ話を繰り広げるとか、物語の始まりなのに、どこか終わってる感すらあり…

あるキング

伊坂幸太郎『あるキング』徳間書店,2009 伊坂幸太郎さんの作品感想 弱小球団・仙醍キングスの熱心なファンである両親の期待を背負い、また運命を背負った王求の物語。不思議な予言を告げる三人の魔女など、ファンタジー要素が満載です。 最初は王求が不気味…

“本の姫”は謳う〈4〉

多崎礼『“本の姫”は謳う〈4〉 (C・NOVELSファンタジア)』中央公論新社,2008 シリーズ感想 多崎礼さんの作品感想 レッドとの対決が刻一刻と迫ってくるシリーズ最終巻。ホームグラウンドであり、アンガスの大切な人たちも多数いるバニストンを舞台に、レッドが…

床屋さんへちょっと

山本幸久『床屋さんへちょっと』集英社,2009 山本幸久さんの作品感想 自分のお墓を買いに孫と出かける勲の物語から始まります。seiitiさんの感想を読んで手にとりました。勲の日常が描かれる各短編の要所要所に、床屋さんの描写が出てきます。 もちろん年齢…

僕と彼女とギャルゲーな戦い

西村悠『僕と彼女とギャルゲーな戦い (メディアワークス文庫)』アスキーメディアワークス,2010 西村悠さんの作品感想 つぶやき的感想 いつか作家になると片思いの先輩に豪語するほど夢に燃えていた一が、夢を諦めて就職難の波にもまれているところへ、ギャル…

空想オルガン

初野晴『空想オルガン』角川書店,2010 シリーズ感想 初野晴さんの作品感想 初っ端のチカの素敵な活躍にニヤリとしたシリーズ3巻目。魅力的なキャラクターたちが、吹奏楽コンクールの全国を目指す話とともに、本格的なミステリが展開されるのがこのシリーズ…

零崎人識の人間関係 零崎双識との関係

西尾維新『零崎人識の人間関係 零崎双識との関係 (講談社ノベルス)』講談社,2010 シリーズ感想 西尾維新さんの作品感想 零崎シリーズ最終巻4つの内の1冊。サブタイトルから、人識くんがお兄やんの双識といちゃラブする話かとわくわくしていましたが、そう…

乱反射

貫井徳郎『乱反射』朝日新聞出版,2009 貫井徳郎さんの作品感想 ピントのずれた善意で街路樹の伐採に反対する女性、やる気のない公務員、傲慢な考えに満ちた老人などの小さな行動が、結果的に大きなものとして跳ね返ってくる話。 ことの起こりからして覚悟は…

新参者

東野圭吾『新参者』講談社,2009 シリーズ感想 東野圭吾さんの作品感想 女性が殺された事件の捜査にあたる刑事・加賀が、ふらりふらりと町の人たちと触れ合い、ちっちゃな謎を解き明かしていく物語。細かい謎をつつくんですが、うまい具合に全てはまっていく…

零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係

西尾維新『零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係 (講談社ノベルス)』講談社,2010 シリーズ感想 西尾維新さんの作品感想 零崎シリーズ最終巻4つの内の1冊。人識と伊織の兄妹関係が描かれています。2人がかりのアホみたいなテンションで、人類最強の請負人…

キケン

有川浩『キケン』新潮社,2010 有川浩さんの作品感想 家を崩壊させることも厭わなさそうなキケン人物・上野が部長を務める機械制御研究部、略して機研の賑やかな日々を描いた作品。どの場面でも、出演者は特別な訓練を受けていますと但し書きをしなきゃいけな…

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

岩崎夏海『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』ダイヤモンド社,2009 岩崎夏海さんの作品感想 新米マネージャー・みなみが、甲子園を目指すために参考書として『マネジメント』を読む話。ギャグが出発点でしょうか。小…

誰かがそれを

佐伯一麦『誰かがそれを』講談社,2010 佐伯一麦さんの作品感想 染物や編み物の仕事をしている女性や謎の物音の正体を確かめようとする男性の話など、最初の何話かは出てくる人物に関連があるように思われます。最後には歴史小説も収録されている短編集。 職…

メグル

乾ルカ『メグル』東京創元社,2010 乾ルカさんの作品感想 大学でアルバイトを斡旋する奨学係である悠木さんから、半ば強引に依頼される人たちのお話。deltazuluさんの感想を読んで手にとりました。 最初の「ヒカレル」が、亡くなった人が『引く手』にならない…

チョコレートビースト

加藤実秋『チョコレートビースト―インディゴの夜 (創元推理文庫)』東京創元社,2009 シリーズ感想 加藤実秋さんの作品感想 ホストクラブのメンバーが奇怪な事件に巻き込まれるながらも、持ち前のバイタリティで争いを解決していくシリーズ2巻目。 最初の人気…

秘曲 笑傲江湖 5

金庸『秘曲 笑傲江湖〈5〉少林寺襲撃 (徳間文庫)』徳間書店,2007 シリーズ感想 金庸さんの作品感想 恒山派の窮地を救い、孤高の人だった令狐が女性人に囲まれる出だし。このシリーズを読んでいると、捨てる神あれば拾う神ありという言葉が何度も思い出されま…

植物図鑑

有川浩『植物図鑑』角川書店,2009 有川浩さんの作品感想 道端で行き倒れていたイツキと、自炊をほとんでしてこなかったさやかの草食系恋愛物語。落ちもの系の男バージョンということで初っ端からニヤニヤ。本を取り出す度に、表紙の2人を眺めているだけでニ…

Heart Beat

『Heart Beat』ジャイブ,2008 音楽を題材にした6編が収められた短編集です。主人公が真っ向からバンドやってたり音楽やってる話は無かったです。短編だと難しいのかも。音楽との交流と言った趣でした。 小路幸也さんの「peacemaker」放送部に所属し、文化部…